「金額は我慢します。社員さえ大事にしてもらえるなら」——その一言が、数年後にいちばん重い後悔になる

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西田 幸広 弁護士

監修者:弁護士 西田幸広

法律事務所Si-Law代表 / 熊本県八代市出身 / 熊本を中心に企業法務支援

事業承継のご相談で、社長の口数が目に見えて少なくなる場面があります。譲渡の金額の話になったときです。

そして、しばらく黙ったあとに、こう言われることがあります。「金額は我慢します。社員さえ大事にしてもらえるなら、それでいいです」。

この言葉は、美しい決断に聞こえます。実際、社長は本気でそう思っています。ところが、この一言が出た瞬間から話が速く進みはじめ、数年後にいちばん重い後悔として戻ってくることがあります。

この記事は、特定の会社の話ではありません。第三者承継の現場で何度も繰り返されてきた「型」を、弁護士の視点で分解したものです。熊本県南で、職人と設備と取引先を抱えたまま出口を考えはじめた社長に、読んでいただきたい内容です。

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「もう、限界やな」——廃業を考えていた社長に、M&Aという言葉が届いた日

年配の経営者が机をはさんで相談相手と向き合い、差し出された書面を前に考え込んでいるイラスト

廃業は、ある日きっぱりと決断されるものではありません。たいていは、消去法でじわじわと迫ってきます。

募集をかけても人が来ない。来ても続かない。自分の体も、昔のようには動かない。朝いちばんに工場へ出て、最後に戸締まりをして帰る生活を何十年と続けてきた社長ほど、「あと何年できるか」を口にしません。口にした時点で、答えが出てしまうからです。

それでも決めきれない理由は、たいてい人です。長く勤めてくれた従業員の顔が浮かぶ。何十年と仕事を回してくれた取引先が浮かぶ。設備を止めれば、その人たちの来月が変わります。

そこへ、金融機関の担当者や知り合いから「M&Aという方法がありますよ」と言われる。多くの社長にとって、第三者承継という選択肢はこの瞬間に初めて現実になります。知らなければ、廃業しか残らなかった。だから、この一言自体はとてもありがたいものです。

ただ、ここで道が二つに分かれます。選択肢を教えてくれた人が、そのまま相談相手になるとは限らないからです。善意の紹介であっても、紹介された先がどういう立場で動く会社なのかは、別の話として確かめる必要があります。

廃業そのものにも、お金と手間がかかります。設備の撤去、借りている土地や建屋の原状回復、在庫の処分、取引先への説明、従業員の退職の手続き。会社をたたむという選択は、静かに終わるようでいて、最後にまとまった負担が来ます。「やめるのにも費用がかかる」と知って、はじめて承継を本気で考えはじめる社長は少なくありません。

提示された金額を見て、社長が黙り込んだ

支援が始まると、ほどなく買い手の候補が現れます。そして、自分の会社に初めて値段が付いた紙を見ることになります。

多くの社長は、このときの数字を一生覚えています。想像していた額と違うからです。高いか安いかという以前に、何十年を数字一つに置き換えられること自体が、受け入れがたいのです。

そこへ説明が入ります。「この会社の価値は、社長個人に依存していますから」「設備は年数が経っていますので」「この業界は人手が確保しづらいので」。どれも、まったくの嘘ではありません。だからこそ、言い返しにくい。

社長は、自分の会社の値段を真剣に考えたことがありません。考える機会がないまま経営してきただけで、怠けていたわけではない。けれども、根拠を持たない側は、根拠を持っている側に押し切られます。

ここで生まれる沈黙は、納得の沈黙ではありません。言葉にできないだけの、保留の沈黙です。この保留が、そのまま契約まで持ち越されると、後から効いてきます。

買い手の側にも事情はあります。買った後に人が辞めれば、払った金額に見合う事業が残りません。だから、価格を抑えて失敗したときの傷を浅くしようとするのは、立場としては自然な動きです。問題は、その自然な動きに対して、売り手の側に反論の材料が用意されていないことにあります。

準備ができている会社とそうでない会社の差は、提示された数字そのものより、その数字を点検できる状態かどうかに表れます。直近数年の試算表、主要な取引先ごとの売上の推移、設備の導入時期と更新の見込み、従業員の年齢構成。手元にこれだけあれば、言われたことをその場で検証できます。

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「この会社の価値は人に依存している」と言われたら、何を聞き返すか

買い手が価格を抑える理由として最も使われるのが、この「属人性」です。社長がいなくなれば回らない会社なら、買った後に続く保証がない、という理屈です。

理屈としては筋が通っています。ただ、中小企業で人に依存していない会社など、ほとんど存在しません。だから、この指摘をそのまま受け取るのではなく、中身を分けて聞き返す必要があります。

聞き返す切り口は三つです。第一に、どの業務が、誰に、どの程度依存しているのか。見積りなのか、段取りなのか、特定の取引先との関係なのか。第二に、その依存は引き継ぎで解けるのか。第三に、解けるのなら、何か月あれば解けるのか。

ここまで分解すると、話の性質が変わります。「人に依存しているから安い」ではなく、「引き継ぎ期間を何か月取れば、依存は解消できる」という設計の話になるからです。価格の交渉が、条件の設計に変わる瞬間です。

同じことは、数字の作り方にも言えます。会社の値段は、純資産に将来の利益の何年分かを足すような考え方で組み立てられることが多いのですが、その「利益」は、役員報酬の見直し、退職金の扱い、近く必要になる設備投資、未計上の負債などで調整されます。調整の一つひとつに、言い分を返す余地があります。

相場や算定方法は取引ごとに大きく異なり、一般論で断定できるものではありません。それでも、提示された数字がどの要素でそうなっているのかを説明してもらうことは、どの取引でもできます。

別記事では「M&Aの価格の決め方と、最終価格が変わる契約条項」についても解説していますので、あわせてご覧ください。

「金額は我慢します」——このすり替えは、本人にも見えない

価格に納得できないまま話が進むと、社長はある工夫をします。納得できない気持ちを、別の価値に置き換えるのです。

「金額は我慢します。社員さえ大事にしてもらえるなら」。この言葉が出たとき、周りは安心します。社長本人も、自分の決断を誇らしく感じています。経営者としての矜持にも、人としての筋にも、きれいに合うからです。

しかし、起きていることは単純です。納得していない論点を、取り下げたのではなく、別の名前に付け替えただけです。価格への不満は消えていません。評価されなかったという感覚も、どこにも行っていません。相手に預けただけです。

預けた以上、あとは相手がどう扱うか次第になります。つまり、自分では確かめようのない条件に、自分の納得を預けたことになります。

そして、この置き換えが起きた直後から、話は目に見えて速くなります。いちばん時間のかかる論点が、議題から消えるからです。進みが速くなったことを「順調」と受け取ってしまうのが、この型のいちばん危ないところです。

ここで一度立ち止まれるかどうかが分かれ道になります。条件が折り合わずに話がまとまらないことは、失敗ではありません。納得できないまま成立させるくらいなら、まとまらないほうが正しい結果だということは、実際にあります。成立したかどうかだけを成果とみなすのは、当事者ではない人の見方です。

同じことは、支援する側にも起きます。価格という最も時間のかかる論点が消えれば、話は一気に進みます。進めば、関わっている全員が「うまくいっている」と感じます。誰かが悪意を持って急がせたわけではなく、全員が同じ方向の安心に乗ってしまうのです。だからこそ、止まれる人が一人は要ります。

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「社員を大事にしてほしい」を、6つの具体に分解する

「社員を大事にしてほしい」を雇用・給与・役職・勤務地・勤続年数と退職金・評価制度の6つに分解した図解

「社員を大事にしてください」という条件には、決定的な弱点があります。守られたのかどうかを、後から誰も判定できないことです。

買い手に悪気がなくても判定はできません。買い手は買い手なりに大事にしているつもりで、社長は社長の思う大事にされ方を想像している。言葉が同じなので、食い違っていることにすら気づきません。

だから、この一言を具体に割ります。雇用そのものを続けるのか。給与の水準はどうなるのか。役職と、現場で判断できる範囲はどうなるのか。勤務地や拠点、シフトはどうなるのか。これまでの勤続年数や退職金の積み上げはどう扱われるのか。評価のしくみを入れ替える予定はあるのか。

この六つを並べると、社長が本当に守りたかったものが見えてきます。たいていの社長が真っ先に挙げるのは、雇用そのものよりも、長年支えてくれた人の立場と手取りです。そこが分かれば、交渉で何を優先すべきかも決まります。

承継の形によって前提が変わる点にも注意が要ります。株式を譲る形なら会社と従業員の雇用関係はそのまま続きますが、事業だけを譲る形では、従業員は当然には移らず、一人ひとりの同意が必要になるのが原則です。勤続年数や退職金の扱いも、形式によって整理の仕方が変わります。

つまり、「社員を守る」という同じ目的でも、どの形式を選ぶかによって、守り方の設計図がまったく違うということです。形を決めてから条件を考えるのではなく、守りたいものから形を選ぶ順番が本来です。

別記事では「事業譲渡で従業員はどうなるか(同意書・有給休暇・勤続年数)」についても解説していますので、あわせてご覧ください。

どこまで契約で縛れて、どこからは縛れないのか

では、六つの具体を全部、契約書に書いて守らせればよいのか。ここが、弁護士としていちばん丁寧に説明したいところです。

結論から言えば、書けることはありますが、全部を縛ることはできません。譲渡した後の経営は、買い手の責任で行うものだからです。何年も先の人事や制度まで売主が縛ってしまうと、買い手は会社を立て直す手段を失います。それでは、そもそも引き受ける人がいなくなります。

それでも、契約に入れられるものはあります。一定期間の雇用の維持、労働条件を不利益に変更しない旨の努力、拠点の扱い、キーマンの処遇といった約束を、当事者の合意として書き込む形です。

ただし、書き方が甘いと、ほとんど意味を持ちません。期間が決まっていない、対象が「従業員」としか書かれていない、守られなかったときに何が起きるのかが書かれていない。この三つが欠けた条項は、気持ちを確認した文章にとどまります。

破られたときの救済にも限界があります。約束違反があったとしても、金銭に換算した損害を売主の側で立証するのは簡単ではありません。だからこそ、違反した場合の取り扱いをあらかじめ決めておくことに意味があります。

そして、意外と効くのが「何を聞いたのかを残しておく」ことです。人事制度を変える予定はあるか、拠点をどうするつもりか、引き継ぎ後の体制はどう考えているか。買い手の回答を記録に残しておけば、後で話が違うとなったときの出発点になります。何も残っていなければ、記憶と記憶のぶつかり合いにしかなりません。

なお、制度や判例の取り扱いは変わることがあり、個別の条項がどこまで有効かは事案によります。ここでは「縛れる範囲には限りがある」という前提だけ押さえていただければ十分です。

約束の書き方には種類があります。契約の時点で事実がこうである、と保証する書き方と、これから一定期間こうする、と約束する書き方は別のものです。雇用や制度の話は後者にあたるため、いつからいつまで、誰について、何をするのかを書かないと輪郭が出ません。

買い手が難色を示す場面もあります。そのときは、縛る期間を短くする、対象を限定する、代わりに社長自身が一定期間残って引き継ぎに関わる、といった調整が現実的です。全部か無しかではなく、どこまでなら両方が持てるかを探るのが交渉です。

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買収のあと、ベテランから辞めていくのはなぜか

工場の作業場でベテランの従業員と若い従業員が手元の部品を見ながら話しているイラスト

承継の後、しばらくして辞めていくのは、若手ではなくベテランであることが少なくありません。社長がいちばん守りたかった人たちです。

理由は、たいてい冷遇ではありません。評価のされ方が変わることです。長い年月をかけて会社の中にできあがっていた順序——誰の言うことが通るのか、誰が現場を仕切るのか、何が評価されるのか——が、新しい制度によって書き換わります。

買い手を責められないことも多くあります。曖昧だった残業の扱いを整えた、記録のなかった手当を制度に乗せた、属人的だった評価を基準に落とした。それ自体は、むしろ正しい是正です。

しかし、長年その曖昧さの中で裁量を持って働いてきた人にとっては、自分の立ち位置が消えたように感じられます。会社として正しくなることと、一人ひとりが居心地よく働き続けられることは、残念ながら自動では一致しません。

ここで社長は、初めて自分の決断の意味を知ります。価格を我慢した見返りとして受け取ったはずのものが、確かめられないまま形を変えていたことに気づくからです。

そして、ここからが本当につらいところです。誰も明確な悪者ではありません。買い手は再建のために制度を整えただけ、支援者は依頼どおりに話をまとめただけ、社長は社員のために譲っただけ。全員がそれぞれの正しさで動いた結果として、守りたかったものだけが残らなかったのです。

引き継ぎの期間を条件として設計しておくことも効きます。社長が数か月から一年ほど関与して、取引先への紹介と現場の段取りの移管を済ませる。この期間があるだけで、ベテランにとっての変化の角度がゆるやかになります。

承継の後に何が起きるかは、譲った側にはどうにもできません。だからこそ、どうにかできる時期にどこまで決めておいたかが、結果を分けます。

価格を詰めることは、社員を守ることと矛盾しない

「価格にこだわる社長だと思われたくない」。この気持ちが、交渉を止めてしまうことがあります。地方の経営者ほど、その傾向が強いように感じます。

ですが、価格を詰める作業の中身は、値段の綱引きではありません。会社の中で曖昧になっているものを、一つずつ言葉にしていく作業です。

どの取引先との関係が、社長個人ではなく会社の信用で続いているのか。見積りの根拠はどこにあるのか。段取りの勘所は文書になっているのか。設備はあと何年使えるのか。未払いになっている可能性のある残業はないか。価格の交渉をすると、これらが全部、表に出てきます。

そして、これらは買い手にとって、承継の後にいちばん必要な情報でもあります。価格を詰めた会社ほど、引き継ぎがうまくいくのはそのためです。逆に、価格の話を飛ばした会社では、曖昧なまま残ったものが、承継の後に現場の混乱として噴き出します。

もう一つ、大事なことがあります。価格を詰めるやり取りは、買い手がどういう相手かを知る機会でもあるということです。根拠を聞かれて丁寧に説明する買い手と、「相場ですから」で済ませる買い手。どちらに社員を預けたいかは、言うまでもありません。

目的は高く売ることではありません。納得して決めることです。納得していれば、譲った後に起きた出来事を、自分の決断の結果として受け止められます。納得していなければ、同じ出来事が裏切りに見えます。

もう一つ付け加えると、価格を詰める過程で出てくる資料は、承継をやめた場合でも無駄になりません。会社の状態を外から見える形に整理しておけば、金融機関との話でも、親族内で承継する場合でも、そのまま使えます。準備した時間だけは、どの道を選んでも残ります。

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誰の側に立つ人なのか——相談相手の立ち位置で、詰められる範囲が変わる

ここまで読んで、「そこまで詰めてくれる人がいなかった」と思われた方もいるはずです。実際、詰められるかどうかは、支援する側の立ち位置に左右されます。

売り手と買い手の間に入って両方から依頼を受ける立場の人は、構造として、どちらか一方に肩入れした交渉ができません。これは個人の誠実さの問題ではなく、立場の問題です。一方、売り手だけから依頼を受ける立場であれば、売り手の納得が得られるまで止める、ということができます。

もう一つ、紹介者への遠慮も判断を鈍らせます。付き合いのある金融機関や知人から紹介された相手には、強く言いにくい。断ったら迷惑がかかるのではないか、と考えてしまいます。しかし、会社を譲るのは一度きりです。遠慮の相手と、会社を託す相手は別です。

交渉の土台を作る意味では、候補が一社だけの状態を避けることも効きます。比べる相手がいなければ、提示された条件が妥当なのかを判断する材料がありません。

手続の面でも、途中の書面の意味を正確に知っておくと動きやすくなります。買い手が最初に出す意向の表明は、原則として法的な拘束力を持たない前提で交わされることが多く、その後の基本合意では一定期間ほかの候補と交渉しない取り決めが入ることがあります。どの段階で何が動かせなくなるのかを把握しておくと、どこまで粘るかの判断がしやすくなります。

個別の書面にどこまで拘束力があるかは、その書面の文言と状況によります。ひな形の名前ではなく、中身を読んで判断する必要があります。

費用の見通しも、早い段階で確認しておくべき項目です。誰に、どの段階で、いくら支払うことになるのか。成功した場合の報酬だけでなく、途中でやめた場合にどうなるのかまで聞いておくと、後から判断が縛られずに済みます。

別記事では「大手仲介会社の担当者が来た日に、社長が確かめるべきだったこと」についても解説していますので、あわせてご覧ください。

熊本県南で、同じ岐路に立っている社長へ

八代、水俣、人吉・球磨、天草。この地域の製造業や建設業には、共通した事情があります。取引先が地域に集中していること、現場を支えているのが長く勤めたベテランであること、そして採用がますます難しくなっていることです。

だからこそ、ここでの承継は「会社をいくらで売るか」の話に収まりません。その会社が止まると、仕事を回していた地元の取引先も、そこで働いてきた人の家庭も、同時に揺れます。社長が金額よりも人を優先したくなるのは、自然なことです。

ただ、優先するからこそ、優先したものを言葉にしておく必要があります。守りたいものを具体的に言えた社長だけが、それを条件として相手に伝えられるからです。

そして、相手は必ずしも遠くの大手である必要はありません。地域の中に、設備や人を引き受けられる会社があることは珍しくありません。地元の同業に話が漏れることを警戒して選択肢から外してしまう方もいますが、情報の出し方を段階的に管理すれば、検討自体は十分に可能です。

いま決めなくても構いません。金額の目安を知りたいだけ、話を聞くだけ、という段階のご相談もお受けしています。社名を出さずに、一般的な整理だけをお伝えすることもできます。

「金額は我慢します。社員さえ大事にしてもらえるなら」。この言葉が出たとき、本当に確かめたいのは金額ではありません。社長が何を守りたいと思っているのかです。

そこを言葉にしないまま進めてしまうと、守れたのかどうかを誰も確かめられないまま、話だけが終わります。そして数年後、確かめられなかったことのほうが、金額の差よりも重く残ります。

会社の値段を考えることは、お金に換えることではありません。自分が何を作ってきたのかを、外から見える形に置き直す作業です。その作業を終えた社長は、譲った後の出来事を自分の決断として受け止められます。

出口を考えはじめた段階で構いません。まだ誰にも言っていない、という段階こそ、いちばん選択肢が多い時期です。LINEであれば匿名のままご相談いただけますので、まずは今の状況を順番に整理するところから始めましょう。

※本記事は、特定の会社・個人の事例ではありません。第三者承継の現場で繰り返し見られる経過を一般化し、弁護士の視点で論点を整理したものです。また、制度や手続の取り扱いは改正・運用の変更があるため、個別の判断にあたっては最新の要件を必ずご確認ください。

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