事例紹介「つなぐ物語」
つなぐ物語
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50年以上愛された「街の焼肉屋さん」の、
若き後継者との出会い。
ジンギスカン焼肉倶楽部 味道園
岡本 康一(元オーナー)
H.K九州 株式会社
代表取締役 竹崎 恭平(現オーナー)
ジンギスカン焼肉の「味道園」。街で50年愛されてきました。年齢的にも体力的にもそろそろ店をたたむときかもしれない。元オーナーである岡本さんがそうまわりに伝えた時に、予期せぬ出会いがありました。近くで飲食店を営む青年、竹崎恭平さん。最初はただ「話を聞いてみたい」と言われただけ。でも話しているうちに「この青年はいい」と感じ、思わず「店を継いでみませんか?」と提案をしたそうです。自分の代で終わりだと思っていた店の看板を、この人に託してみたい。そう感じた訳は、竹崎さんの口から出た「僕は苦労するのが好きなんです」という言葉でした。「彼は、ふつうの若者とは違う。誠実だし、根性がある」。「ジンギスカンと言っても、商品としてお客さんに喜んでもらうためには、いろんな見えない苦労がある。彼ならそれをできる」と直感で思ったそうです。
一方の竹崎さんはこう言います。「飲食店を5年や10年続けるのでもすごいことです。それを50年続けてらっしゃった。簡単に受け継げるものではないです。でも、こうしていただいた出会いとご縁を大切にすることで、お店の味と看板を残していきたいです」「街の人たちから『味道園を引き継ぐんでしょ?応援するよ、がんばってね』と言われるんです。この味が残ることを喜んでいるんだなと感じます。今はただ目の前のことに一生懸命取り組んで、数年後ふりかえったときに、やってよかったな、街のために役立ったなと思えたらいいと思っています」
街の飲食店を営む人は、家族に継ぐ人がいなければ、「自分の代で終わり」と思う人が多いでしょう。でも「続いてきた味を残したい」と思う人は思いがけず現れるものです。後継者とのマッチングも、承継にまつわるさまざまなプロセスも、寄り添いながらサポートするのが「この街の事業承継」です。お気軽にお声がけください。